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通報・通知書コラム

営業電話の着信記録はどう残す?繰り返す勧誘を整理する記録項目と保存方法

営業電話の着信記録はどう残す?繰り返す勧誘を整理する記録項目と保存方法

会社や店舗、事務所には、求人広告、通信回線、集客支援、不動産、電力、OA機器などさまざまな営業電話がかかってきます。一度だけならその場で断って終わることもありますが、同じ会社から繰り返しかかってくる場合、「前にも断ったはずなのに記録が残っていない」「別の受付担当者が対応したため同じ事業者だと分からない」ということが起こります。このようなとき役立つのが着信記録です。この記事では、営業電話について何を記録すればよいか、事実と推測をどう分けるか、停止通知や消費生活相談などへ進む際に使いやすい記録の作り方を具体的に解説します。

営業電話の着信記録を残す理由

営業電話への対応で困るのは、「以前にも断った記憶はあるが、いつだったか分からない」という状態です。記録がなければ、同じ会社から5回電話が来ていても、毎回別の受付担当者が初回の電話として対応してしまうことがあります。

着信記録を残しておけば、同じ番号から何度電話が来ているか、同じ会社名を名乗る別番号から連絡されているか、以前にどのような断り方をしたかを確認できます。

また、相手方へ「今後の営業電話は不要です」と通知する場合にも、「何度も迷惑だった」という抽象的な説明より、「○月○日、○月○日、○月○日に営業電話があり、○月○日に今後不要と伝えた」と整理されている方が、通知内容を正確に作成できます。

記録を残す目的 役立つ場面
同一事業者の把握 担当者や番号を変えた再連絡の確認
断った履歴の確認 受付担当者間で対応を統一する
停止要請の準備 通知書の時系列を作成する
相談資料の整理 消費生活相談や警察相談等で経緯を説明する
社内業務の改善 不要な取次ぎを減らす

最低限記録したい項目

営業電話記録を複雑にしすぎると、受付担当者が入力しなくなります。まずは、後で同じ電話か確認できる最低限の項目を統一することが重要です。

着信した日時

年月日と時刻を記録します。「先週」「午前中」といった曖昧な記録より、「2026年10月14日 10時35分」のように残した方が、着信履歴との照合が容易です。

着信表示された電話番号

固定電話、携帯番号、フリーダイヤルなど、電話機に表示された番号を記録します。ただし、表示番号だけで発信者の会社を確定したことにはなりません。表示された番号と、相手が名乗った会社名は別の欄として記録します。

相手が名乗った会社名・担当者名

相手が「株式会社○○の△△です」と名乗ったのであれば、そのまま記録します。聞き取れなかった場合に想像で会社名を補わず、「会社名聞き取れず」「○○と聞こえたが未確認」などと区別する方が安全です。

営業の内容

「集客の件」だけでなく、「Googleマップ対策の営業」「求人広告掲載の営業」「電気料金削減サービス」など、後で同じ勧誘か判断できる程度に記載します。

こちらが伝えた内容

担当者不在と回答したのか、サービス不要と断ったのか、今後の電話も不要と伝えたのかでは意味が異なります。特に停止要請をした場合は、その文言をできるだけ具体的に残します。

項目 記録例
日時 2026年10月14日 10:35
表示番号 電話機に表示された番号
名乗り 株式会社○○・営業担当△△と名乗る
営業内容 求人広告掲載の案内
こちらの回答 利用予定なし。今後の営業電話も不要と伝えた
備考 前回と同内容。社名は公式サイト未確認

事実・伝聞・推測を分けて記録する方法

営業電話記録では、確認できた事実と、口コミや自分の推測を混ぜないことが大切です。

例えば、着信表示が「03-XXXX-XXXX」で、電話口の相手が「株式会社A」と名乗ったのであれば、「03-XXXX-XXXXから着信」「相手は株式会社Aと名乗った」という二つの事実を記録できます。

一方、電話番号検索サイトに「株式会社B」と書かれていた場合、それは「口コミサイトに株式会社Bとの投稿がある」という情報です。これをそのまま「発信元は株式会社B」と書き換えるべきではありません。

区分 書き方
確認できた事実 ○月○日に番号○○から着信があった
相手の発言 相手は「株式会社○○」と名乗った
第三者情報 口コミサイトに同社名の投稿がある
未確認事項 公式サイトで番号帰属は未確認
推測 以前の電話と同一事業者の可能性がある

会社名や電話番号を確認する場合は、企業公式サイトの会社概要や問い合わせページなども確認します。法人番号公表情報で正式商号や所在地を確認できる場合でも、その法人が特定の電話番号を利用していることまで同時に確認できるとは限りません。

会社や店舗で着信記録を共有する方法

会社や店舗では、社長や責任者だけでなく、事務員、受付、現場スタッフなど複数人が電話を受けます。そのため、記録方法を担当者ごとに変えるのではなく、共通項目を決めると管理しやすくなります。

共有表は項目を増やしすぎない

最初から十数項目を入力させると、忙しい受付業務では運用が続きません。「日時」「番号」「名乗った会社」「内容」「断ったか」の5項目程度から始め、必要に応じて備考欄を追加する方法が現実的です。

「取次禁止」と「営業不要」を分ける

担当者へ取り次がない電話と、会社として営業連絡自体を拒否している電話は区別します。例えば、単に社長が不在だった会社を「迷惑電話」と登録すると、後日必要な取引連絡を誤って拒否するおそれがあります。

同じ会社の別番号にも注意する

同じ事業者が複数の営業拠点や番号を使用している場合があります。反対に、似た会社名の別法人ということもあります。番号だけ・会社名だけのどちらか一方で判断せず、名乗りや営業内容も合わせて確認します。

記録を社内で共有する際は、閲覧権限にも注意します。電話担当者名や相手方担当者名など個人に関する情報を含むことがあるため、業務上必要な範囲で管理することが適切です。

記録を停止要請や相談に使う場合

記録が蓄積して同じ会社からの営業が繰り返されていることが確認できた場合は、電話で明確に停止を伝える、相手方の正式な問い合わせ窓口へ連絡する、書面で停止要請を行うといった次の対応を検討できます。

個人が電話勧誘販売を受けた場合には、特定商取引法上の規制が問題になることがあります。一方、会社や事業者が営業目的で契約する取引については、法第26条の適用除外などを確認する必要があり、「断った後に電話があったから直ちに違法」と一律に判断することはできません。

消費者として契約や電話勧誘について困っている場合には、消費者ホットライン188を利用すると、地域の消費生活センター等の相談窓口へ案内されます。

また、電話内容が脅迫的である、犯罪を疑う金銭要求がある、警察官等をかたるなど、通常の営業電話とは異なる事情がある場合には、警察相談専用電話#9110などを検討してください。現に事件が発生しているなど緊急の場合は110番です。

行政書士へ通知書作成を相談する場合

記録を続けても電話が止まらず、相手方の会社名・所在地が確認できている場合には、営業電話の停止を求める通知書や内容証明郵便の作成について行政書士へ相談する方法があります。

相談時に着信記録が整理されていれば、通知書へ記載すべき事実を確認しやすくなります。「毎日のように電話が来る」という表現だけではなく、実際の着信履歴をもとに時系列を作ることができます。

通知書では、確認できた着信日時や相手の名乗り、営業内容、既に連絡不要と伝えた事実などを整理し、今後どの営業連絡を停止してほしいのかを具体化します。

内容証明郵便を利用する場合、日本郵便が証明するのは「いつ、どの内容の文書を誰から誰宛てに差し出したか」であり、文書中の事実が真実であることまで証明するものではありません。そのため、着信記録を基に正確な内容を作ることが重要です。

行政書士の業務は法令上認められた書類作成・相談等の範囲で行われます。相手方との紛争交渉や示談代理などを当然に行うものではなく、既に法的紛争となっている案件では他士業への相談が必要になることがあります。また、通知書を送付した結果として営業電話が必ず停止することを保証することはできません。

営業電話の記録に関するよくある質問

Q. 営業電話は何回目から記録した方がよいですか?

回数に決まりはありません。同じ営業が繰り返されそうな場合や、今後の連絡を断った場合は、最初の段階から日時・番号・相手の名乗りを残しておくと後で確認しやすくなります。

Q. 電話番号検索サイトの会社名をそのまま記録してよいですか?

「口コミサイト上の情報」として記録することはできますが、確認済みの発信元として扱わない方が安全です。電話中の名乗りや企業公式サイトの公開番号などを別途確認してください。

Q. 相手の担当者名も記録した方がよいですか?

相手が自ら名乗った場合は、会社名・部署名とともに記録すると経緯を整理しやすくなります。ただし、不必要にインターネット上へ公開することは避けてください。

Q. 「担当者不在」と断ったことも拒否履歴になりますか?

担当者不在という回答だけでは、営業自体を拒否したのか単にその時点で対応できなかったのかが明確ではありません。今後の営業連絡を希望しない場合は、その意思を明確に伝えた日時を別に記録するとよいでしょう。

Q. 記録があれば営業電話を法律上必ず止められますか?

記録そのものが相手方へ連絡停止を強制するものではありません。記録は、相手への停止要請、通知書作成、消費生活相談などで事実関係を説明するための重要な資料です。

参考サイト